マークアップエンジニアの仕事内容・なり方や必要な資格・給料

マークアップエンジニアの仕事内容
幅広いスキルを持ったクリエイター

マークアップエンジニアとはWebクリエイターの一種です。

会社によってその業務範囲は異なりますが、デザイナーやディレクターなどと一緒に、ユーザーのことを考えてWebサイトを構築するエンジニアといっていいでしょう。

HTMLやCSSといったプログラミングスキルはもちろん必要ですが、ただ単に指示通りにコーディングするだけではないという点で、Webコーダーより上位の職種と位置づけられています。

マークアップエンジニアはサイトの使いやすさや体験の質の向上全般に責任を負いますので、UXやそれにかかわる幅広いツールに精通していることが求められるためです。

ちなみに「マークアップ」とは、HTMLのコーディングにおいて、＜h1＞＜p＞などのタグをテキストに着けることを意味します。

マークアップエンジニアの就職先、活躍の場
幅広い業種から少なくない需要

マークアップエンジニアはWebサイト構築を請け負う企業か、特定の企業のWebサイト企画、構築などを担う部署に配属されます。

Webサイトの企画、構築業務は、幅広い業種から少なくない需要があります。

一般の企業から個人ビジネス、ヘアサロンやクリニックなど大抵のビジネスが自前のWebサイトを運用していることからも、需要の大きさが分かります。

ビジネスの規模が大きくなれば、業務を他社に委託するのではなく自社でマークアップエンジニアを抱える企業もあります。

そうした企業も一つの就職先です。

マークアップエンジニアの1日
サイト構築と打ち合わせ

Webサイト構築を請け負う企業にマークアップエンジニアとして入社した場合、クライアントとの打ち合わせと実際の構築業務が主な仕事内容となります。

9:00　出社
クライアントからの問い合わせに対応しながら、仕様書の作成やWebサイトの構築に当たります
11:00　ミーティング
12:00　昼休み
13:00　打ち合わせ
必要に応じては社外に出て、クライアントの要望を確かめながら構築中のWebサイトにフィードバックします。
17:30 退社

マークアップエンジニアになるには
求人は少なくない

IT人材への需要が高まる中、マークアップエンジニアの求人も少なくありません。

Web制作の実務経験があれば転職口も多いでしょうし、プログラミングスキルを持っていれば新卒からキャリアパスを築いていくことも可能です。

マークアップエンジニアに必要な基本スキルはHTML、CSS、JavaScript、CMS、デザインの5つと言われています。

実力重視の業界でもあるので、これらのスキルを持ち合わせていれば未経験からの転職も可能です。

マークアップエンジニアに必要な学校・学歴・学費
独学でも、スクールでも

プログラミングはネット上で無料で公開されている講座も多く、上記のスキルを身に着けるのは独学でも不可能ではありません。

有料となれば月額数百円のオンライン講座や数十万円のプログラミングスクールまで価格帯も幅広くあります。

もし情報系の知識を幅広く身に着けようと考えるなら、専門学校や大学で学ぶことも一つの選択肢です。

その場合、入学金や学費をはじめ在学にかかる費用の合計は専門学校が約300万円、国公立大学は約500万円、私立の理系は800万円近くとなっています。

マークアップエンジニアに必要な資格・試験の難易度
多様なスキルを身に着けよう

マークアップエンジニアに必須の資格というものはありませんが、身に着けておくべき、もしくはおいたほうがいい知識とスキルは多いです。

能力を証明するには、Webクリエイター能力認定試験の上級資格に挑戦するのがよいでしょう。

また、プログラミングスキルに加え、デザイナーが使う画像編集ソフト「illustrator」や「Photoshop」への知見も重要です。

加えて、SEOの知識があればWebサイトのトラフィック向上という面を考慮したサイト構築が可能となります。

マークアップエンジニアの給料・年収
スキルの幅を広げ年収アップ

マークアップエンジニアの平均年収は300~500万円と推定されます。

契約社員か正社員かにもよりますが、契約社員となると月給は初任給程度にとどまります。

年収アップを目指すなら、上記のスキルを幅広くかつ深めていくことで、Webサイト構築の根幹部分に関わることができるスキルを身に着ける必要があります。

プログラマーとしてキャリアを始めたばかりの場合は、一つずつのプロジェクトを丁寧にこなし実績を積んでいくことがキャリアアップの近道です。

マークアップエンジニアのやりがい、楽しさ、魅力
クリエイティビティを活かす

マークアップエンジニアは多くのユーザーが使うことを想定するWebサイト構築に深く関わります。

幅広い能力を活用しながらクリエイティブな仕事に携わりたいという人にはうってつけの職業です。

また、IT人材への需要が高まる中、マークアップエンジニアは専門性の高いスキルを身に着けることができます。

特にほとんどの企業や個人がビジネスにおいてWebサイトを活用する昨今においては、Webクリエイターの需要も大きいです。

職市場で競争力を持つスキルを身に着けることができるのもマークアップエンジニアの魅力です。

マークアップエンジニアのつらいこと、大変なこと
求められるスキルは幅広い

マークアップエンジニアは複数のプログラミング言語を理解している必要があります。

デザインに自信があってもWebサイトを構築するプログラムの根幹が理解できていなくてはより良いWebサイトを作ることはできないからです。

一方で、十分なプログラミングスキルを持っていてもデザインやユーザーエクスペリエンについての理解がなければ同様です。

このようにマークアップエンジニアに求められるスキルは多く、幅広いです。

また、Webサイトにトラブルがあった場合は迅速な対応も求められます。

マークアップエンジニアに向いている人、適性
美的センスとコンピューターの理解

デザインやユーザーエクスペリエンスを考慮しながらWebサイトを構築していくために、マークアップエンジニアには高いクリエイティビティが求められます。

センスを活かした創作活動や、より効率的で便利なサイト構築のための探求心を持っている人がマークアップエンジニアに向いているといえるでしょう。

同時に、マークアップエンジニアにとっては上記のようなプログラミングも必須のスキルです。

そのため、正確さやち密さも重要となってきます。

マークアップエンジニアの志望動機・目指すきっかけ
ITスキルで創作に携わる

IT人材への需要は安定しています。

ITの技術者として専門知識と技術を身に着け、キャリアパスを描こうとしている人にとっては、マークアップエンジニアは一つの魅力的な選択肢です。

特に、自らのクリエイティビティを活かした仕事をしたい、かつWebサイト構築の上流に関わりたいという人がマークアップエンジニアへの道を志します。

また、実力さえあればバックグラウンドに関わらず採用の可能性があるのがIT業界です。

キャリアチェンジを目指す人にも門戸は開かれています。

マークアップエンジニアの雇用形態、働き方
正社員の求人多し

マークアップエンジニアは比較的に正社員の求人が多いです。

最初の数か月は試用として始まり、そこから正社員へ登用されるという形もあります。

第二新卒やWebサイト構築の経験者であれば正社員の求人にこだわってもポジションを見つけられる可能性はあります。

契約社員は福利厚生が十分に得られず、契約が更新されない場合もあるので注意が必要です。

確かなスキルがあれば、フリーランスとして仕事を請け負うことも可能です。

その際は十分な実績とスキル、元会社員であればその時築いたコネクションが仕事の受注を助けてくれます。

マークアップエンジニアの勤務時間・休日・生活
保守業務やトラブルがないなら安定

マークアップエンジニアの勤務時間は雇用形態にもよりますが、休日は他のサラリーマンと同様に過ごせます。

ただ、Webサイトの保守業務にも関わっているのなら、トラブル発生時は休日をいとわず早急な対応が求められます。

また、キャリアアップを目指すならプログラミングをはじめデザインやユーザーエクスペリエンスについて勉強するというのも有意義な休日の過ごし方です。

実力主義の業界であり、かつ学ぶべきスキルがはっきりしているため、モチベーションも維持しやすいでしょう。

マークアップエンジニアの求人・就職状況・需要
需要は高く、スキル重視

いまやどんなビジネスも自前のWebサイトを持っているといって過言ではありません。

マークアップエンジニアには安定した需要があり、転職サイトなどで検索するとかなりの求人が見つかります。

勤務形態はさまざまですが、正社員への登用も不可能ではありません。

一旦スキルを身に着けどこかの会社で実績を積めば、その後のキャリアパスを築きやすくなります。

プログラミングスクールでスキルを積んだ後、スクールの就職・転職支援サービスを使うのも一つの手です。

マークアップエンジニアの転職状況・未経験採用
スキル次第で転職の幅は広がる

人手不足かつ実力主義の業界ですので、未経験であっても上に挙げたスキルを持っていれば転職の可能性はあります。

転職して最初のキャリアがマークアップエンジニアでなくとも、HTMLとCSSでのコーディングができればWebコーダーとして転職することが可能です。

そこから、マークアップエンジニアへのキャリアパスを始めることもできます。

Web系でなくとも、他のプログラミングスキルが下地にあれば他業種からび転職が有利になる場合もあります。

マークアップエンジニアの現状と将来性・今後の見通し
需要は安定、でもスキルは広げるべき

基本的には、マークアップエンジニアの需要は今後も一定して高いでしょう。

加えて、マークアップエンジニアとカバーする範囲が近い「フロントエンドエンジニア」としてのスキルも身に着ければ転職市場での価値をさらに高めることができます。

ちなみにフロントエンドエンジニアとはJavaScriptやPHPを駆使し、ユーザーが使うWebサイトの機能を高める役割を担うエンジニアです。

IT業界はテクノロジーの革新によって必要とされるスキルが一気に変わるリスクもあります。

そのため、カバーできる領域を広げるための努力を続けることが必要です。